「かがみの孤城」がつまらない・イマイチという声|楽しめなかったという感想まとめ

かがみの孤城

※本ページはプロモーションが含まれています。

物事を多面的に捉えるために「低評価」を重要視する筆者がお届けする「つまらない」感想まとめシリーズ。

2018年に本屋大賞を史上最多得票数で受賞し、2024年1月時点で、累計発行部数は200万部を突破する、辻村深月のベストセラー小説「かがみの孤城」

物語の終盤に向けて、謎や伏線が一気に回収されていくミステリー要素もふんだんに含まれています。

映画化もされて2022/12/23より全国公開され、各方面から大絶賛の一方で小説、映画共に「つまらなかった」「イマイチ」という声も。

「低評価」を常に確認するタイプの筆者はどんな点が楽しめなかったのか気になり、低評価の感想を「映画」「小説」に分けてまとめてみました。

※ちなみに、筆者は試写会で映画を鑑賞後、小説を読みましたが、つまらないという声には少し共感できる部分がありました。

この記事には、小説版と映画版の「かがみの孤城」ネタバレが含まれますのでご注意ください。

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目次

映画「かがみの孤城」がつまらないという感想

うーん…最後まで乗り切れなかった

序盤はのんびり展開されていくのに対して、後半は急ピッチで話が進んでいくし、曲だけが勝手に盛り上がってみてる人たちを置いてけぼりにされてるように感じた。

伏線もいかにもって感じでわかりやすいし、そのおかげ?でなんの説明もなしに細かいことは気にせず終わっちゃった気がした。

話自体は超絶おもろかったので、今度小説版読みたいです

なんでこの子たちが選ばれたのか謎だし
勝手に巻き込むなって感じだし
劇伴合ってないのが違和感だし
斜め向きの作画がなんか気になった…
ほんとになにも刺さらなかった…

ここまでつまらない映画って作れるんですね。キャラクターに一切魅力がないし謎も序盤でわかってしまったし展開もつまらないし何より見てて憂鬱になる。劇伴が合わなさすぎて笑ってしまった。センスなさすぎるでしょ大袈裟過ぎてずっとうるせーよって思ってた。あと高山みなみだからってそれを言わせるの?寒過ぎて苦笑した。

試写会にて。不登校の少女が立ち上がるまでの軌跡を描いたとても良い作品なのに、プロ声優2人以外は肝心の声に魅力なく、大事であろう場面でも抑揚がないから、え?いまなんて?って何度か聞き逃した。全体的に学芸会レベルの声の演技なので、しゃべってるだけのものを聞いてるのが段々としんどくなってくる。映像と音楽は問題ないので、プロ声優か俳優でも実力のある人だけで作り直した物を是非見てみたい。

出典:Yahoo映画レビュー

原作を読み、楽しみに映画に行きました。 個人の意見ですが、 重要なポイントを飛ばしすぎる 原作を読んでいない人に伝わる?とこちらが不安になりました。 芦田愛菜さんのパワーがありすぎて目だってほしい人が目立てない。残念でした。 原作→映画 ではなく 映画→原作 にすると感動できると思いました。

出典:Yahoo映画レビュー

ツッコミどころや意味不明なところが多く、上映後すっきりとはしません。 良かった点は、子供の悩みをうまく表現していて共感できました。

出典:Yahoo映画レビュー

物語内の「城」を、大人が具体的に映像として示してしまったことが残念でならない。
本来、この本を読んだ子どもたち一人一人の想像の中に「城」があり、「オオカミさま」がいるのだと思う。 その点が、アニメーションとして具体的な映像で提示されてしまったことで壊されてしまったのではないか。

もちろん自分のイメージと違っていたという点も否めないが、具体的に映像として見た「城」のアニメーションが安っぽくて、すごく残念だと思った。

アニメーション自体はすてきで、声優の方も上手かったと思います。ほかの映像化した作品でアニメが活きている作品もたくさんあると思うが、この「かがみの弧城」という作品は、アニメ化と合っていなかったのではないかと思う。

これからこの作品と出会う子どもや親子さんには、どうかまずは原作の小説をぜひ読んでもらいたいと思ってしまった。

出典:Yahoo映画レビュー

ここでのレビューが良かったので、是非娘に見せたいと、母娘で鑑賞。結果、小四の娘には響きませんでした。つまらないというのが、途中でありあり。私も琴線が震えるような感情を期待していましたが、皆さんがどこで号泣したのか謎です。伏線を回収していく過程には見入りましたが、それぞれの心情が薄っぺらく、感情移入が出来ませんでした。娘も、ラストは他の皆がどうなっているのか見たかったと言っていました。割とどんな話しでも涙してしまう私ですが、原作はきっと素晴らしいんだろうなぁという感想しかないです。

出典:Yahoo映画レビュー

つまらないとまでは言わないけど…というご意見。

原作既読。
映画なので、原作の細かい描写やセリフ、心情というのを描くのは厳しいなって感じだけど、大事な部分はしっかり描かれていたと思う。
正直、場面ごとの音楽もう少し何とかならなかったかなと思った。
特にクライマックスと最後のシーン、オーケストラ流石にうるさすぎないかな。それとも自分が年老いすぎてそういうのがダメになってるのかな。

ストーリーはそれなりに好みだった。原作未読なので映画だけの問題な気はするが尺不足感と冷めるセリフが気になった。

結局、小説の良さ以上の評価点はなかったと思う。 要は映画化したことによるプラスが何も無かったように感じられた。

二時間の映画の時間軸で見ると、後半の「謎解き」ゾーンが畳み掛けてしまっているようで、一つの謎を消化しきれていない間に次の(直接関係ない)謎解きが行われてしまっていて、なんとも勿体ない。

オオカミさまの正体はストーリー全体の最も大きな謎解きだと思うんですけど、この前後の、七人の関係性や喜多嶋先生の正体と時間差が少ないので、あんまりフォーカスが強く当たっていない印象になっちゃう。 さらに言えば、オオカミさまの正体について、見ているうちに「ああ、たぶんそうなんだろうな」とは思うものの、ロジックとして正体に繋がる材料があんまり見つけられなかったんですよね。 私が気づいていないだけかも知れないけど。。

あとは、声優陣の演技ですね。 声優さんや北村匠海、麻生久美子、宮崎あおい以外が、ちょっと下手。 どういう意図での起用なのか分かりませんが、セリフが浮いて聞こえました。 脚本家が書いたセリフが良くないのかも知れないけど。 (原作のセリフまんまなら、やっぱり演技力の問題か…)

最初に断ったとおり、原作になった小説は素晴らしいので、基本のストーリーは良いです。 教育関係者全員に見てもらいたい。 この世の中から、藤森慎吾が声をやっていた先生のような野郎が一人残らずいなくなって欲しい。

出典:Yahoo映画レビュー

まとめてみると、

  • 話の展開が読めてしまってつまらなかった
  • 物語の緩急に置いていかれた
  • 劇伴が大げさ
  • 細かい説明が少ない
  • プロの声優を使って欲しい
  • あのセリフに興ざめした

このような声がありました。筆者も共感できる部分があります。

話の展開は確かに読めますがそれはいいとして、その後の回収の仕方をもう少し丁寧にしてもらえたら良かったですよね。

せっかく様々な伏線が張られていて、それを回収していくカタルシスが醍醐味だし、その裏にある人間関係なども魅力の作品なのに、クライマックスのファンタジー描写を劇的にし過ぎて、詳細な描写をぶん投げてしまっているような感覚がありました。
小説にある終盤の疾走感を再現していると言えないこともないですが、とても勿体ないなと。

原作がある映画化は全てに言えることですが、どうしても映画の尺に納めなくてはいけないので、説明不足にはなってしまいますよね。

あとは、声優さん問題。

確かにプロ声優さんの声の密度の高さは流石で、俳優さんとの違いがハッキリとしていました。
筆者は慣れましたが、どうしても馴染めない方は入り込めないですよね。

原恵一監督が、声優さん以外を起用しがちな傾向があるのですが、小説に「アニメ声」と書かれているフウカをあえて新人女優さんにしたのには少し疑問が残りました。

ちなみに、先生役が藤森慎吾さんだったことを後で知ってビックリ!
ああいうイケ好かない野郎をやらせたら本当に上手いですよね。

そして、興ざめするセリフの件。

マサムネ役を高山みなみさんが担当しているのですが、高山みなみさんと言えば「名探偵コナン」の声優さんですよね。

皆で集まって城の謎を解く際に、マサムネは「…真実はひとつ!なんつって」と言いました。

「かがみの孤城」は日テレ系列の映画ですから、ちょっとした遊び心か、来年公開のコナン映画の宣伝も兼ねてなのか。

会場内からは笑いが起きていましたが、確かに現実に引き戻されたというか、それ以降マサムネが喋るたびにコナンが脳裏にチラついてしまったので、あれはなくても良かったかなと個人的にも思います。

小説未読で、映画版は声優さんがちょっと…と思っている方は、「audiobook/オーディオブック」で聴く読書をされると良いかもしれません。

以下音声サンプルですが、個人的にはそれぞれのキャラクターの声のイメージがピッタリだなと感じました。

>>audiobook/オーディオブックで「かがみの孤城」を聴く

19時間と長いですが、耳さえ空いていれば何かをしながらも読み進められますし、再生速度も変更できるので自分のペースで小説に没入できます。

筆者は「audiobook/オーディオブック」を1年ちょっと利用していますが、頭を使わなくて良い作業(料理や掃除、洗濯などの家事)の最中に聴けることや、寝る前に目を休ませながら読書ができる点が本当に助かっています。

>>オーディオブックで「かがみの孤城」を聴く
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小説「かがみの孤城」がつまらないという感想

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せっかくの設定が生きず、伝えたいことも平凡。ミステリ風にする必要はなかったと思う。読まなければよかったとまでは言わないが、●●賞の類は最近ちょっと商業目的が過ぎやしないか。

出典:Amazonレビュー

本屋大賞、表紙の美しさ、たくさんの作品があって定評ある著者だったので思い切って単行本を買った。しかし、どこが良いのかさっぱりわからずじまいだった。ミステリー性を期待したのだが、それもピンとこず。世界観を楽しむものだったのかもしれない。本屋に平積みになっているのを見るたびに暗い気持ちになる・・・。

出典:Amazonレビュー

前半は素晴らしい本だと思ったのですが、後半が本当に残念です(これは嫌味ではなく、本心からです)。
2016年公開の(多くの人が見ている)人気映画に似ていて重要な謎について、すぐに推測できてしまい、それを説明していく内容が続いていくのですが、そこから白けてしまいます。
それ以外の最後の内容も読めてしまい、本当に残念。あの映画の後に出版された本なので、同様に感じてしまう人は多いと思います。話題作と同じ切り口だとこう思われるのか、という参考にはなりましたが、本当に違う切り口で書いてほしかった。前半の感動のまま、最後まで行ってほしかった。

出典:Amazonレビュー

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残念

とても支持されているようですが
私には共感できませんでした。
結局不登校の子がただ逃げているだけ
のような感じがしました。
実際ありえない話なのに力になったと言う
読者も多いようですが…。
私も不登校でしたがまったく共感できません。
こんなにうまくいくはずないですから。

出典:hontoレビュー

まとめてみると、

  • ミステリー性が低く、読書好きには話の展開が読めてしまって物足りなかった
  • 本屋大賞にしては内容が薄い
  • 不登校児童の描き方に疑問

このような声が多いですね。

「つまらなかった」というポイントを読んでいて感じた理由は、「この小説が小中高校生向けに書かれたものだから」ではないかと考えます。

社会に出て長い時間が経った大人、過去に不登校児童だった大人や、
現在進行形で学生だったり、不登校だったり、不登校児童の親だったりする方々が読むのとは、感じ方が違うのではないかと。

作家の辻村深月さんも『かがみの孤城』を、

「10代の頃から私の中では、学校に行かない選択をした子達は“自分には持てなかった勇気を持った子達”」
「表面的には上手くやっている子達の気持ちもすくい取れるのではないかと考えて7人の中学生が生まれた」


「目が厳しいワガママな読書家だった中学生の自分に向けて書いた」
「当時の自分に読ませたら“この作者を尊敬する”って言ってもらえると確信できる程の自信作」

とインタビューで話しています。

非常に分かりやすい文章も、ティーンエイジャーでも理解しやすくなっていますよね。
その想定読者のズレが「つまらなかった」という感想を引き出しているのかなと感じました。

ちなみに、筆者も20数年前、中学1年の2学期からほぼ丸3年間学校に行かなかった不登校児童ですが、同じ年代の中学生を街で見かけた時の、自分の存在を消してしまいたくなるような気持ちや、居場所のなさや窮屈感に苛まれていた当時の心理が鮮明に蘇ってきました。

子供の心理を描くのが本当に上手い方なんだなと感じています。

現在進行形で学生や不登校になっている10代には、自分の言語化できない気持ちを上手く表してくれている共感力の高い文章に、より惹き込まれるのだろうと思いました。

同時に、辻村深月さんは、

ラストの50ページを見てもらいたい。
ラストを見てもらえたら、この話が子供だけに向けて書いたものじゃないという事が分かると思う。
読んでくれている皆さんが、当事者となって色々なことを考えてもらえるラストになっていると感じている。

とも話しています。

いかに物語に没入して当事者の感覚を持てるかが、楽しめるかどうかのカギを握るのかもしれません。

▼辻村さんのインタビュー動画

映画だけ見て「つまらない」と感じた方は、是非一度小説を読んでみてください!
映画では説明しきれていなかった人間関係や、細かな心理描写が堪能できます。
それぞれのキャラクターがより際立ち、想像できるその後の様子にも納得感がありますし、ラストにかけての疾走感や高揚感の受け止め方が全然変わると思います。

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