藤井風と宗教|曲に込めたメッセージと信仰について深掘と考察

※本ページはプロモーションが含まれています。

素晴らしい歌声と楽曲とピアノはもちろん、美しい顔と可愛らしい人柄のギャップ、達観した精神性で、ますます人を魅了し続ける「藤井風」さん。

オシャレで洗練されたサウンドと、岡山弁や普段歌詞には使わないような言葉選びで人の心を揺さぶる楽曲には、スピリチュアルなメッセージが込められているんです。

深堀していきたいと思います。

目次

藤井風のスピリチュアルな楽曲「何なんw」

私が最初に彼のスピリチュアルな一面を知ったのは、この曲。

デビュー曲である 「何なんw」 です!

初めて私が聞いたときの感想は、

岡山弁ってこんなにグルーヴ感あるんやな!
こんなかっこいい青海苔も肥溜めも聞いたことないわ!

と、オシャレでかっこいい曲と色気のある歌声、岡山弁でしかもタイトルに草生えとるし、まさに「この曲何なん!?」と衝撃を受け、本人が曲の解説をしている「”何なんw”って何なん」という動画を見たのでした。

藤井風さんはこの動画の中で、

・この曲は誰しもの心の中に存在しているハイヤーセルフを探そうとする歌
・ハイヤーセルフの全ては愛
・自分は、ハイヤーセルフが1人1人の中に存在すると信じている
・この曲がそれぞれのハイヤーセルフを見つける手助けとなることを願っている

と、曲に込められたメッセージを解説しています。

ハイヤーセルフは、「エゴ・利己心・嫉妬」などのネガティブな感覚とは無縁の存在で、人生において正しい道に進めるように導いてくれるのだそう。

簡単に言ってしまうと「自分自身の高次元な側面」という感じでしょうか。

私は特定の宗教を信仰しておらず、正直、この手の類の話をされると一歩引いてしまう自分がいます。
(思想そのものというよりは、それを声高に発信するタイプの人が苦手だったのかもしれませんが。)

そんな私でも、思いがけずに物事が上手くいった時にだけは「きっとこれは神の思し召しだね」と自分を納得させることが多々あります。勝手なもんですね。

説明がつかずに自分の中で勝手に定義していた、この人智を超えた運命的な現象は「ハイヤーセルフによるもの」だったのかもなと、妙に腑に落ちました。不思議ですね。

あんたのその歯にはさがった青さ粉に
ふれるべきか否かで少し悩んでる
口にしない方がいい真実もあるから

…知らない方が良かったなんて言わないで居て
何があってもずっと大好きなのに
どんなときも ここにいるのに
近すぎて 見えなくて ムシされて


引用:藤井風『何なんw』

歌詞にあるこの部分は、恋人の歯に挟まった青海苔を指摘するかで悩んでいる描写に見えますが、自分の中にいるハイヤーセルフに気づかない状況を表しているのではないかと感じました。

真実なんてもんはとっくのとうに
知っていることを知らないだけでしょう


引用:藤井風『何なんw』

自分自身のハイヤーセルフは既に正しい道に気づいているのに、「ネガティブな感情で自分をがんじがらめにして、真実を見えなくしているのはあなただよ」というメッセージにも取れますね。

動画の中で藤井風さんご本人も「多くの日本人にとって理解するのは難しいと思います」と語っているように、曲自体が持つ印象や言葉のインパクトに引っ張られて、曲から「ハイヤーセルフ」に対するメッセージを読み取るのは難しいですよね。

やおよろずの神様を信じて自然崇拝してきた日本人にとって、困ったときに神頼みはするけど神様はそこにいるんだかいないんだか漠然とした存在で、お盆はお寺に墓参りに行くし、年末年始はクリスマスを祝い、初詣には神社にも行く。

ありとあらゆる宗教を受け入れて、日頃意識せずに過ごしている私たちには、神や自分自身に深く向き合うことに慣れていないこともあり、藤井風さんのメッセージを知ったとしても理解が難しい内容かもしれません。

万人に理解されない思いであるということを理解しながらも、こうやってわざわざ解説動画を撮ってまで曲に込められたメッセージを伝えようとする背景には、

「自分の中にある真実の声に身をゆだねて、自分自身を愛して幸せになりましょう」

という、藤井風さんの優しさや強い願いが感じられますね。

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藤井風のスピリチュアルな楽曲「もうええわ」

次に紹介するのは2020年2月にリリースされた「もうええわ」

「人生のあらゆる重荷の放棄や執着からの解放」

を歌っています。

こちらにも、ご本人の解説動画があり、

「執着を手放すこと」
「いつでも愛を選ぶこと」


そうしたら全てが上手くいく


そして隠しメッセージとして曲に込めた、

人は身体への執着を手放した時に、初めて生死のサイクルから解放される

という、藤井風さんが信じている言葉を紹介されていました。

私が特に印象に残ったのが

「このMVの浮浪者は放棄と解放の象徴であって、決して悪いものではない」という内容。

世間的には蔑まれていることも多い、何も持たずに身体一つで生きている浮浪者を、

「しがらみや執着のない自由な存在」

として肯定的に捉えているところに、藤井風さんの本質を捉える豊かな感受性を強く感じました。

人は身体への執着を手放した時に、初めて生死のサイクルから解放されるという概念は、のちにリリースされる「帰ろう」にもしっかりと織り込まれています。

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藤井風のスピリチュアルな楽曲「帰ろう」

最後に紹介するのは、2020年9月にリリースされた「帰ろう」です!

この曲では、藤井風さんの「死生観」についての想いが込められています。

この曲が日本語の歌詞で降りてきたときに

「この曲を出すまで死ねん!!」

と思ったほど思い入れのある曲だと、藤井風さんが解説動画で語っています。

この曲について、報道ステーションの特集に出演された際に、藤井風さんはこう話しています。

「帰ろう」っていう歌詞が降ってきて、死生観と言うか老人ホームとか病院とか就活セミナーで演奏していた時期もあった。
死ぬときのことを考えるのは、全然ネガティブな話とか怖い話ではなくて。

死ぬっていうか帰る時のことを考えることが
「じゃあ今どうやって生きていけばいいか」を考えるきっかけになるし、もしかしたらより良い今をみんな生きていけるんじゃないかなと思う。

【報ステ特集】藤井風さんコロナ禍で共感…死生観

しがらみも憎しみも欲望も、持っているもの全て捨てて、
喜びも幸せも嬉しさも感動も、持ってるもの全て与えて、
元いた場所に帰るという「幸せな死」のために、今どう生きるかを考えよう

そんなメッセージが込められていると感じました。

この曲は、聴く人によっても受け止め方が違い、それぞれの生きてきた人生や、差し掛かっている局面によっても、様々な想いが湧き上がってくると思います。

この曲を聴いた人が、死を前向きに捉えることによって、より良い今を生きていくことにも目を向けて、人生を豊かにしていくきっかけになれたら、との思いが伝わりますね。

個人的にとても印象的だったが、この歌詞。

与えられるものこそ 与えられたもの
ありがとうって胸をはろう

引用:藤井風『帰ろう』

きっと、藤井風さんにとって音楽は「与えられたもの」であり、それを「与えること」を使命としているのではないかなと、それも表現している一文なんじゃないかと感じました。

誰かがちょっといい気分で人生を送れたりするために
音楽がやっとるもんようなもんで
もうそれがワシんとって全て

もうそれだけで生きていけます

【報ステ特集】藤井風さんコロナ禍で共感…死生観

この言葉にも、持って生まれた天賦の才能をはじめ、幅広い音楽を教えてくれた父親、一緒に楽しんだ兄弟や実家の喫茶店に来ていたお客さん、高校で一緒に音楽活動に打ち込んだ同級生たち、Youtube動画を楽しみしてくれていた視聴者など、

今まで出会って一緒に楽しんできた人達から「与えてもらった大きな素晴らしいギフト」に感謝して、今度は自分が世界中の人に与え、自分と同じように少しでも幸せな時間を過ごして欲しい

そう考えているんじゃないかと感じるのは、深読みしすぎでしょうか。

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藤井風さんの信仰する宗教はなに?

現時点で、藤井風さんご本人から、特定の宗教を信仰しているという発信はありません。

私は、あまり宗教に馴染みがなく、藤井風さんの「神」「愛」を語る解説動画を見て、またベジタリアンだということもあり、初めはキリスト教を信仰されているのかな?と安直に思いました。

調べてみると、ハイヤーセルフの考え方も、特定の宗教に由来する考えではないようですし、「執着からの解放」は仏教の教え。

「何なんw」は、神は全ての人を愛して見守っているというキリスト教との共通点も感じます。

そして、1st、2ndアルバムのタイトルである

HELP EVER HURT NEVER
「常に助け、決して傷つけてはいけない」

「LOVE ALL SERVE ALL 」
「すべての人を愛し、すべての人に奉仕する」

これは、藤井風さんの父親が大切にしていた言葉で、元はインドの聖人サイババのメッセージなんだとか。

そもそもサイババの教えが、他の宗教の良いところを取り入れたものであるとのこと。

このことからも、インドのサイババの影響は色濃く受けて中心にあると感じるものの、キリスト教や仏教、ヒンドゥー教など全ての宗教が元は同じものだったように、ある特定の宗教ということではなく、藤井風さんは「人間としての本質的な在り方」に辿り着いて、それを音楽に込めているのではないかなと感じています。

ただ、アルバムタイトルにサイババのメッセージをそのまま引用したことに対し、一部から

「特定の宗教のスローガンだという事実を明かさずに音楽に取り入れることは問題ではないか」
「音楽を介したステルス布教なのではないか」

と疑問の声が出ているのも事実です。

宗教関係は非常にデリケートですし、非常に難しいですね。

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藤井風の宗教は?宗教嫌いも惹き込むスピリチュアルで達観した優しい人生観 まとめ

「幸せに死ぬためにはどう生きたらええの?」
わしはまだもがいています
だから生きています
だから、生きることを、もがくことを諦めんでください
きっと、無事に、幸せに、安らかに、帰れるから

動画で藤井風さんは、自分も完璧な人間ではなく、理想に向けてもがいている一人の人間だと語り掛け、私たちに寄り添います。

以前の他記事でも書きましたが、藤井風さんは、お父様からの音楽や人生観を含めてあらゆることを教わり、「父親であると同時に先生のようだ」とも話していました。

大人も子供も老人も皆仲良しの大好きな故郷で愛されて育ったことで、幅広い世代の生き方に触れ、圧倒的な自己肯定感と純粋さ、そして「達観した人生観」を知識として持ち、それを目指していると推察します。

決して藤井風さんご本人が達観した聖人のような存在なのではなく、その理想を目指している途中であり、それを共有しようとしているのだろうと感じました。

まだ辛い思いや挫折を経験していないからかもしれない高い次元の思想なのかもしれませんが、生まれ育った環境も含めて今までにいなかったとても貴重な存在だと、知れば知るほど興味深く惹かれてます。

これからもどんな音楽やメッセージで私たちの心を揺さぶってくれるのか、本当に楽しみです。

<magazine>

オススメの一冊の紹介。

「藤井風 完全読本」だけあって、これまでの生い立ちや1st、2ndアルバムの内容など、本人から引き出された言葉で深く理解できるマストな一冊。

別名「人を魅了する天才の育て方 ~藤井風の場合~」
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