AI、iri、SIRUP、小袋成彬、adieu(上白石萌歌)などのアーティストへのプロデュースや楽曲提供、数々の映画音楽を手がける音楽プロデューサーであるYaffle(ヤッフル)さん。
藤井風さんのサウンドプロデューサーを務めていることでも知られています。
藤井風さんとYaffle(ヤッフル)さんが出会って、現在の絶対的な相棒にまで関係性を深めた背景には、
想いの表現による2人のすれ違いでぶつかり合って確執が生まれ、溝が深まったこともありました。
1stアルバム『HELP EVER HURT NEVER』発売時の藤井風×Yaffleの対談ラジオ内容を中心に、藤井風さんとYaffle(ヤッフル)さんの出会いのエピソードをまとめてみました。
▼ラジオ対談に向けての藤井風さんのコメント。確かにYaffle(ヤッフル)さんは早口(笑)
1stアルバムぶりのヤフさんとの対談!どんな話になるかドキドキや!ヤフさんの早口頑張って聞き取るで〜(ง •̀_•́)ง
出典:J-WAVE NEWS
【参考】
・藤井風の河津マネージャーのスタッフダイアリー
・Yaffle(ヤッフル)さんが過去のインタビューで話した 「藤井風さんとの楽曲の作り方」
・音楽雑誌MUSICA(2022年5月発売)でのインタビュー内容
藤井風×Yaffle(ヤッフル)の出会いとは?
まずは、2人の出会いから振り返ってみましょう!
藤井風さんの1st ALBUM『HELP EVER HURT NEVER』発売に際して、2020年10月4日にJ-WAVEで放送された特別番組
「J-WAVE SELECTION BEHIND THE MUSIC~藤井 風×Yaffle~」内で、
「初めて会ったお互いの印象はどんな感じでしたか?」というリスナーからの質問に2人はこう答えています。
藤井風×Yaffle(ヤッフル) お互いの第一印象
▼藤井風さんに対する第一印象 by Yaffle(ヤッフル)さん
俺やっぱYou Tube見てからしか情報がないから、オラオラちゃんだと思ってた。
よう!Yaffle!みたいな。
上から握手求めてくる感じの人なんだな~って思ってたのに、何かすごい、線の細い、声の小さい青年が入ってきたから、びっくりした!
初めはアーティストのステレオタイプなイメージもあったけどね、だんだん声もデカくなってきたし。あれ?意外と柔軟なんだなと。
▼Yaffle(ヤッフル)さんに対する第一印象 by 藤井風さん
Yaffleさんはすごい、聞き上手な方やなあって最初思いました。
何かね、自然にインタビューされとる感じだったわしが。わしの深いとこ結構聞いてきた気がする。信念みたいなことまで話して。
そんなことが話せるプロデューサーなんじゃってことにまずちょっと安心したっていう印象が強いっすね。知りたがってくれる人なんだという安心感はあった。
出典:J-WAVE SELECTION BEHIND THE MUSIC~藤井 風×Yaffle~
Yaffle(ヤッフル)にアレンジをお願いするまでの裏話
藤井風公式アプリの「スタッフダイアリー」内で、
・藤井風さんサイドが、Yaffle(ヤッフル)さんとファーストコンタクトを取ったのは、デビュー曲である『何なんw』(2019年)が出る1年くらい前。
・アレンジャー探しをしていた藤井風さんサイドが、2018年~2019年春にかけて
『何なんw』『もうええわ』『優しさ』『帰ろう』の4曲を何人かのアレンジャーの方に「ワンコーラスで良いです」との依頼でアレンジをしてもらっていた。
・その中からYaffle(ヤッフル)さんは『もうええわ』を選び、お試しにも関わらずフルサイズで納品され、その音と愛の溢れる姿勢に藤井風サイドは感銘を受けた。
と、河津マネージャーは明かしています。
当のYaffleさんは、藤井風さんの楽曲に関わることになったきっかけや当時の心境をインタビューで下記のように答えています。
▼Yaffle(ヤッフル)インタビュー
『何なんw』が出る1年くらい前に、レコード会社の人が前の自分の曲を聞いてくれていたみたいで、「お試しで今デビューを控えてる新人がいるんですけど」みたいなそういうふわっとした依頼が来て(笑)
~中略~
(藤井風さんと)「どういうこと考えてる?」「どういうのが好きなの?」とかそういう話をして。
本人もバンドもやったことなかったみたいなんで、人に自分の曲触れられた事ないタイプだし、誰かと曲を作ったこともなかったみたいなんで。
そこに対して未知数っていう感じだったんで、とりあえず一回預かってフルで作って投げ返したんですね。
そしたらなんかいい感じだったみたいで。
1が2になって、2が3になって、3が4になって「フルアルバム出まーす」になっちゃって。
なので初めはアルバムやるって思ってなかったですね。
出典:【MUSIC FUN! × J-WAVE / 亀田誠治】
相手を理解する対話を大切にして、しっかりと向き合いながら音を作っていく方なんですね。
ラジオ内でも、『もうええわ』の次にもう1曲と言われて『優しさ』を選び、その作業中に『何なんw』が藤井風サイドから送られてたと、Yaffleさんは語っています。
藤井風サイドがどんどんYaffleさんの人柄や音楽に心が動いていったことが分かりますね!
藤井風とYaffle(ヤッフル)の出会いから確執へ?マリッジブルー?
そんな良好に見える関係性にも、心底分かり合うまでにはぶつかったこともあったのだとか。
前回のJ-WAVE対談ラジオ内で、藤井風さんがYaffleさんに送った熱いメールについて語っていました。
▼藤井風さん
熱い想いを共有して、分かってくれる人とじゃないとやりたくないっていう想いが強まっとった時期で、次々とわしの大切にしとった曲が、Yaffleさんというサウンドプロデューサーに預けられていくことになって、是非、この想いを共有したい思うて、わしがメール送ったことがあったんです。
書き始めとしては、
『「何なんw」についての補足をさせて頂きたくメール致しました。』
みたいな感じなんじゃけど、最後に、
『馬鹿げてるように聞こえるかもしれませんが、この曲はじめ、チョイスされた3曲は、僕にとって、そして、色々な方々にとって、とても重要な曲の1つになるはずだと信じているものばかりなのです。どうか、愛を持って可愛がってほしいです。』
みたいなことを(笑)
出典:J-WAVE SELECTION BEHIND THE MUSIC~藤井 風×Yaffle~
藤井風さんは話しながらも「今読んだらめっちゃハズイんやけど、これ。」と照れていました。
その後のYaffleさんからの返信は、
諸々了解しました。僕は自分が手掛ける全ての音楽に対して、心血を注いで愛しているつもりでいます。
一緒に良い作品にしていきましょう。引き続きよろしくお願いいたします。
というもの。
これについて「あれ?意外に俺の返しシンプルだったね」と話すYaffleさんに藤井風さんが本音を吐露する形で、2人はこんなやり取りをしています。
【風】このね『心血を注いで愛しているつもりでいます』っていう、ここにわたくしは、ググっと来てしまいまして。
普段感情をめったに表さない、何考えとんか分からんYaffleさんが、ちゃんと心血を注いでくれとんじゃ!と思って、すごい安心したと同時に、そうね、もっと信じてみようと思いました。
【Y】多分、俺ネガティブに受け取ったんだと思う、そもそもメール自体を。
逆説的に「ちゃんとやれよ!お前よ、適当にやってんじゃないぞ!」みたいな感じに来たのかな?って思って、そんな軽いことやってないよみたいな感じを、でも藤井さんにオブラートに包んでそういう感じに返したんだと思う。
【風】そうやと思う。わしも、ナーバスになっとって、ちゃんと、うちの子よろしくお願いいたしますじゃねえけど、そういう感じです。ほんまに。
「お願いじゃけ、もうちゃんとして!」みたいなところもあったと思う。ぶっちゃけ。
【Y】分かる分かる。そういうことを初めてやってる訳だから、その期間にっていうことでしょ?要は、音楽制作っていうかさ。
【風】ホント、そうなんすよ。
心血注いで魂込めて作ってきた楽曲たちを、全く知らない人に託すということ。
Yaffleさんも、決して適当にやっていた訳ではないと思いますが、誰かと音楽制作をすること自体が初めてだった藤井風さんは、大きな不安だったでしょうね。
藤井風公式アプリの「スタッフダイアリー」内でも河津マネージャーは、
いつもクールなヤフさんとの熱量の違いを感じて不安になったり、お互いの生きてきた環境が全く違った事もあって、ヤフさんが「俺じゃなくても良くない?」と言った事もありました。
と、一時期は2人の溝が深かったことも明かしています。
関ジャムでも明かしていた「育ってきた環境の違い」
ちなみに、お互いの生きてきた環境が全く違うというのは、音楽制作に影響してくることも多いようで、2021/3/28放送された『関ジャム 完全燃SHOW』にYaffleさんが出演された際にも話していました。
今夜の #関ジャム は…
— 関ジャム完全燃SHOW(テレビ朝日) (@kanjam_tvasahi) March 28, 2021
【”ヒット曲の裏の立役者”アレンジ特集‼️】
★#藤井風 や #SIRUP を手掛ける音楽プロデューサー #Yaffle が初登場✨
★#青春病 のデモ音源と完成曲の聴き比べも‼️
★ #橋本愛 の話題作も手掛けた #武部聡志 と、互いのアレンジ術の裏側を明かす
東京出身のYaffleさんと岡山県里庄町出身の藤井風さんでは思い浮かべる光景も違ってしまい、
「国道沿いの下校の夕日の流れる穏やかな光景」と言われても「僕の場合は下校は表参道だったから」と、都会っ子のYaffleさんは藤井風さんと情景を共有できないんだとか。
思った以上にバリバリの都会っ子だなと、スタジオでも笑いを取っていました(笑)
ちなみに、藤井風さんの多くのMVを担当する山田健人監督も、実家が目黒区で幼稚園が学芸大学付属。
小学校は大岡山や自由が丘周辺がゆかりのある場所で、中学から慶応に進学。それ以降は渋谷周辺にいたというバリバリの都会っ子ですから、田舎育ちの藤井風さんと都会育ちのクリエイターは相性が良いのかもしれませんね!
藤井風×Yaffle(ヤッフル)出会いから築かれた強固な信頼関係
出会いから、熱量や想い入れの行き違いでのぶつかり合いを経て、今は全曲のアレンジを任せるほどの信頼した関係になっている2人。
2022年5月発売のMUSICA内で
「実際にYaffleさんとという相棒を得てご自身の楽曲を具現化していく過程はどんな体験だったんですか?」
と聞かれ、藤井風さんはこう答えています。
ワクワクでしかないし…でもその分、ものすごく真剣だったからYaffleさんにも自分と同じくらいの真剣さとか愛みたいなものを求めてたいたし。実際それに応えてくれたからこそ、今でも胸を張れる作品になっていると思うし。だからほんと、真剣に楽しみながらっていう感じでしたね
そして2022年4月23日に放送された藤井風テレビでは、スタジオライブにYaffleさんの姿が!!!
Yaffleさんもステージからのショットを投稿しています!
ぶつかり合った時期も経て、今はもう「絶対的相棒」になっている藤井風さんとYaffleさんの歴史を知って見ると、この共演は胸熱ですよね。
Yaffleさん結構ノリノリだわ!と個人的に嬉しかったです(笑)
藤井風×Yaffle(ヤッフル)の出会いとは?確執も明かしたラジオレポなど まとめ
生きてきた環境や熱量の表現の仕方が違う2人は、出会いから「俺じゃなくても良くない?」というすれ違いや確執を経て、信頼できる絶対的相棒といえるまでの関係になったことが分かりました。
<magazine>
オススメの一冊の紹介。
「藤井風 完全読本」だけあって、これまでの生い立ちや1st、2ndアルバムの内容など、本人から引き出された言葉で深く理解できるマストな一冊。
藤井風さんに対して感じていた様々な疑問や感情の答え合わせができた部分と、より深まる謎と、個人的に非常に読み応えがありました。
子育て中の親として、お父様との関係性もとても興味深かったです。
雑誌は売り切れ。電子版はAmazonなどで購入可能!
筆者は雑誌を購入しましたが、文字がえらい小さくてボリュームもすごいので、電子版で拡大しながら読むのもありだなと思いました!
▼今話題騒然の藤井風の音楽×コント冠番組!
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