3年ぶりの開催となった2022年のRISING SUN ROCK FESTIVAL(ライジングサンロックフェスティバル)
ライジングファンが待ちに待った開催の裏には、出演予定だったアーティストがコロナでキャンセルになり、急遽代打のアーティストをキャスティングなど、多くの苦労とドラマがあったようです!
北海道のラジオ局、FM NORTH WAVE「RISING SUN ROCK FM」内で、ライジングサンを取り仕切ったイベントプロモーター「WESS」の西木さんの口から裏話が沢山語られていました。
- WESS西木さんが語る運営側の裏話
- 藤井風さん公式アプリのスタッフダイアリー
などを振り返りながら、
藤井風やレキシをキャスティングできた「偶然が重なった奇跡的な舞台裏」の様子
をまとめてみました!
代打は急遽のキャスティングでアナログ調査!
ライジングサン開催地である北海道のラジオ局であるFM NORTH WAVEで、ライジングサン開催前後の3か月間、オフィシャル番組である「RISING SUN ROCK FM」が放送されています。
最終回である2022/8/30放送では、ライジングサン主催のイベントプロモーター「WESS」西木さんをゲストに迎え、リスナーやパーソナリティーのyukaさんからの質問に答える形で、2022年開催のライジングサン裏話を語っていました。
>>radikoで「RISING SUN ROCK FM」を聞く ※1週間限定配信
Q
【リスナーから】今年のライジングで出演キャンセルになったアーティスト、何組かいらっしゃいましたが、代役はあらかじめ決めてたんですか?
A
【WESS西木さん】いやいやいや、決めてないですよ!どこまで言っていいのかな?
ぶっつけ本番ですよ。本当に。
【WESS西木さん】
先方からコロナで反応が出てしまって「今週末ライブ出れません」っていう連絡を受けてから「どうする?」っていう話ですよ。
そこからうちの総制作チーム集まって「誰呼ぶ?」っていう話以前に、まずはスケジュールを確認しよう。でも、先方に連絡しちゃうと期待しちゃうんで。
だからまずはすごいアナログですよ。ありとあらゆるアーティストのホームページを見て、アーティストのスケジュールをチェックして。
ライジングの週は「何も入ってない」とか、ライジングの週は「この曜日は何か違う仕事入ってるけど、だったら1日空いたら来れるんじゃないか?」とか。
そういう中で、この人は「来れる・来れない」っていう一覧をワーッと出して、じゃあそっから「誰に声をかける?」みたいな話になってきますよね。
出典:「RISING SUN ROCK FM」
Vaundyさんは、2022/8/6に「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2022」に出演されていて、出演キャンセルの発表と藤井風さん代打出演の発表があったのは双方ともに8/11(木・祝) 21:00。
藤井風さん公式アプリのスタッフダイアリーによると、
8/11(木・祝)のお昼12時半過ぎに、プロデューサーのWESS若林さんからの着電で出演の打診。
5分も経たないうちに「風がやれるというので、石狩に行きます!」と折り返しをしていました。
その瞬間、RSRフェス本部に集まっていただろう主要スタッフ陣の「ウォ~」という歓声が電話越しに聞こえてきました。
その聞こえてきた歓声に武者震いした私。事の重大さというか、何かとんでもない決断をしてしまったのかな?という思いにかられました。
出典:藤井風公式アプリ
とのことで、アナログな人海戦術で藤井風さんに賭けていた運営側の熱意が伝わります。
一度断られている藤井風へダメ元のオファー
というのも、藤井風さんには初回キャスティングの際にオファー済で断られていたとのこと。
【WESS西木さん】
正直、藤井風さんとかホントにミラクルな具合にスケジュールもハマって来てくれたんですけど、藤井風さん自体は実はうちも、一番最初にオファーは今回してて、普通に。
だけど「今年は夏フェスに出ません」と。「秋のスケジュールもあるし、ツアーのスケジュールもあったりもして、8月はちょっと充電期間という意味で、全くお休みを頂くんで、今年は全国の夏フェス出ません」って言われてたけど、ダメ元で(言ってみたら)もうホント5分で決まりましたね。
出典:「RISING SUN ROCK FM」
一度断られた上で、ダメ元でのオファーを快諾してくれた!そりゃ運営側の皆さんは歓声あげますよね。
その理由も、藤井風さん公式アプリのスタッフダイアリーに書かれています。
昨年から風と決めていた今年の夏のスケジュール。
「7月のホールツアーが終わったあと、9月のスタジアムのリハーサルが始まるまでの1ヵ月間、海外武者修行3rdシーズンに突入しよう」と。
しかし、それは7月頭のコロナ感染により断念する事になってしまいました。
出典:藤井風公式アプリ
ということで、藤井風さん側も不測のコロナ感染により、スケジュールが空いていたのですね。
コロナによるキャンセルを、コロナによってスケジュールが空いたアーティストが埋めるという因果もそうですが、本当に運が良いというか、巡り合わせというか。感慨深いですね!
Q
【yukaさん】出演キャンセルになったVaundyさんと藤井風さんが元々交流があったところからオファーしたのかな?と思ったんですけど。
A
【WESS西木さん】いや~全然全然全然!逆に藤井さんサイドからも「Vaundyさんがそういう状況でこちらにお声掛け頂くんでしたら、是非前向きにみたいな」
【yukaさん】だから奇跡的なっていう。
【西木さん】奇跡的ですよ~本当に。だって時間のない中で、あれ2日前とかじゃないかな?レキシも相当急ですよ。
【yukaさん】よく稲穂まで来たな!と思いましたよ。
【西木さん】ホントですよね。だからやればできるんだなと思いました。
【2人】アハハハ!
という話の流れから、レキシのキャスティングにも多くの奇跡が重なっていたという話に。
レキシスタッフが石狩に集結済みだった!
演者さん側ではなく、レキシの通常のツアーを担当しているPAさんや照明さんなどのスタッフ側の方々が、別のバンドで石狩に全員勢揃いしていたそう!
【WESS西木さん】
「あれ?レキシのスタッフはいるよね。このバンドにもいて、このバンドにもいてこのバンドにも!レキシのスタッフは全員いる」みたいな。
で、レキシさんのホームページ見ても「あれ?予定はオフィシャルには出てないけど、なんか別の仕事があんのかな?」って聞いたら、もうビンゴで。上手くハマりましたね。
まだリハーサルやらなきゃいけないんでってなって、急遽ペニーレイン(ライブハウス)を押さえて。ペニーレイン(札幌にある)でお昼にライブをやって、夜本番で石狩に来て頂くホント強行軍だったんですけども、ホント皆さんに支えられて、上手く進むことができて、有り難かったですね。
【yukaさん】
それでよく笑わせてくれたなと思いますけどね。ホントに代役で来て頂いた皆さんも素晴らしいステージ見せて頂いて、有り難いし、支え合いで助かりますよね。
出典:「RISING SUN ROCK FM」
▼8/11のレキシofficialのTwitterにも「つい数時間前のオファーでしたが奇跡的にツアーメンバー勢揃い!」との記載が。ありったけの稲穂在庫を持って石狩へ!本当に奇跡続きですね!
※ラサロ⇒2014年にライジング出演の際、レキシの池田さんが「ライジングサン ロックフェスティバル」を省して「 ラサロ 」と命名し、レキシ界隈で定着している。
ラサロ、つい数時間前のオファーでしたが奇跡的にツアーメンバー勢揃い!
— レキシ official (@REKISHIofficial) August 11, 2022
当日このメンバーで参上します。
会場にいらっしゃる皆さんは是非一緒に楽しんでくださ🌾
尚、光る!INAHOは今事務所に在庫あるもの全て持参しますが、品薄なのでお早めにグッズ売り場でお買い求めください。
よろしくおねが🌾 pic.twitter.com/aHoDlczNMO
▼8/14のレキシofficialのTwitterには、当日ペニーレインでのリハ風景が。
「オファー受けてから2時間後には出演を決め、2日後にはオンステージということで、かなり緊張感ありましたが…」と振り返っています。
百戦錬磨のレキシ運営側といえども、今回は激動の2日間だったようですね!
動画は本番日の昼間、ライブハウス・ペニーレイン24でのリハ風景です♫
— レキシ official (@REKISHIofficial) August 14, 2022
レキシ組を支えるバンドメンバー、スタッフにも感謝!
次回はラブシャでお会いしましょう♪#レキシ #池田貴史 #池ちゃん#rsr22 #ラサロ
▼レキシネーム「TAKE島流し」こと、サポートメンバーの武嶋聡さんも、ライジングのオファーについて投稿されていました。
2日前に連絡あった時はどうなることかと思いましたが、ラサロ最高に楽しかったです🌾King Gnuのライブもまた是非見たい! https://t.co/DaNeM57X2L
— Satoru Takeshima (@takesax) August 13, 2022
▼レキシネーム「元妹子」こと、サポートメンバーの村上基さんも。
レキシ、ラサロ無事に終わりました。
— 村上基 (@mmmotoi) August 13, 2022
急なオファーでみんな揃うわけないと一番メンバーたちが思ってるなか、奇跡的に全員で北海道にこれました。
楽しかった!🐏#レキシ#RSR2022 https://t.co/q7DSIcTplK
メンバーの皆さんも驚くほどの「奇跡の集結」だったんですね!
コロナ禍でのアーティスト同士の支え合い
yukaさんの「アーティスト同士の支え合い」という言葉を受けて、WESS西木さんのコロナ禍で感じ取ったアーティストの思いを代弁されていました。
【WESS西木さん】
コロナでライブが全くできなかったじゃないですか、この2年間。
ライブができなかった中でライブをやるっていうこと。
もちろん、そのコロナで悔しくても出れなくなった人の分「どうやって支えてあげようか」っていう思いはやっぱりアーティストもあったと思いますよ。
そういうリレーションというか、バトンの受け渡しみたいなのは、今回数組キャンセルになったんですけども、みんなオファーしたのは受けて頂いたりして、なんかそういうのは感じましたね。今回コロナを経ての。
【yukaさん】
そうですよね。ホントに我々とアーティストだけじゃないアーティスト同士の繋がりというのも感じられましたしね。
出典:「RISING SUN ROCK FM」
藤井風さんも、コロナで自分のホールツアーが延期になり、その振替公演MCで「ほんまに悔しくて、緊張するからライブしたいって思わんけど、人生で初めてライブしたいって思った」と語っていました。
奇跡的な展開の中には、コロナ禍で苦境を強いられた2年間のアーティストの「やっと再出発できたフェスの一歩を止めたくない」思いも反映されているのかもしれないですね。
生配信の実現にも奇跡が!
Q
【リスナーから】大変なこといっぱいあったと思いますが、特に印象に残っている第1位は何ですか?
A
【WESS西木さん】色んなこともちろんありますけど、結果ライジング2日間で記憶に残ってるのは、ホント土壇場、前日に「やりたいんですけど、やれますか?」から始まった、藤井風さんの生配信。
【WESS西木さん】
あれの準備を「出来る・出来ない」「やれる・やれない」含めて、あれもすごい、あれはホントに、ミラクルに、色んなことが重なって出来たんですよ!
藤井風さん側から、最初はマネージャーの携帯で「1曲だけライブ配信してもいいですか?」から(インスタライブぐらいの感じで)始まったんですけど、それをやるに当たって、どうしようかって話した時に、これホントたまたま「You Tube Music Japan」のスタッフが、実はライジングの会場に遊びに来てたんですよ。
石狩にいたんです。「仕事3割、遊び7割」くらいな感じですね。そのチームがいてくれたお陰と、あとミラクルなことに、実は今年色んなセキュリティとか防犯の意味も含めて、サンステージに防犯カメラをつけてて、防犯カメラを引くのに光回線を引っ張ってたんですよ。
で、そのYouTubeのチームがいて、収録のスタッフはサイドのビジョンに映すために機材は全部揃ってて、YouTube Japanのスタッフも石狩にいて、光回線があると!
いやこれ、ミラクルですよ!それで本当に出来るのか?ってチェックしたのが前日ですからね。
前日、金曜にそれがホントにできるかテクニカルチェックして、出来る出来ないジャッジして、発表したっていう。
出典:「RISING SUN ROCK FM」
この生配信についても、藤井風さん公式アプリのスタッフダイアリーに記載がありました。
今回のライジングでは早い段階でチケットが完売。当然、代打で出演させていただく風のファンの方々は、観るすべがありませんでした。
1曲でもいいので何とかYouTubeで流せないか?自分の携帯で撮ってそのままアップするとか?
~中略~
すぐに、いつもお世話になっているYouTubeのMaiさんに意見を聞こうと電話。
Maiさん「今、石狩にいますよー!ちなみにヌーベルメディアチームも!」
ここが大きく、第二の奇跡ポイントでした。
※「Mai&ヌーベルチームは、藤井風配信映像にスペシャルなサポートをしてくれるYouTubeオフィシャルチーム」とのこと。
出典:藤井風公式アプリ
ということで、藤井風さんサイドに馴染みのある、配信に関しては百人力なYouTubeチームが現地入りしていたというミラクル発動!
そしてまさかの光回線あり!
生配信決定の一報を聞いて「前日に生配信決定って、そんな簡単に出来るもんなんだな」と非常に驚いたのですが、全然簡単じゃなかったですね。軽口叩いて本当にすみません!
藤井風さん側にとっても、ライジング運営側にとっても「大きな挑戦」だったことがうかがえます。
ラジオ内でもyukaさんが「いや~あれはファンはもちろん、ライジングに来られなかったライジングファンもすごい喜んでましたんもんね。」とおっしゃっていましたが、そのおかげで貴重なライブを生配信で見られた1ファンとして、本当に有難かったです!
藤井風・レキシ「奇跡的」代打裏側をライジングサン運営側が語る|生配信までミラクル まとめ
コロナでキャンセルになってしまったアーティストの皆さんは本当に悔しい想いをしたでしょうし、短い時間の中で代役を探す運営側も大変だったと思いますが、
【WESS西木さん】
今年はアーティストのキャンセル云々も含めて、色んなことがミラクルに偶然が重なって、良い方向に進んだライジングっていう印象ですね。
【yukaさん】
みんなで3年間、徳を積んだ甲斐がありましたね!
出典:「RISING SUN ROCK FM」
というお2人のやり取りに、ライジング運営側やファンの皆さんが3年間大切に温めてきた特別なフェスだからこその奇跡だったんじゃないかなと、改めて思いました!蘇る感動。
もう既に来年2023年のライジングに向けて、運営側の準備は始まっているとのこと。
来年はどんな内容になるのか楽しみですね!
<magazine>
「藤井風 完全読本」だけあって、これまでの生い立ちや1st、2ndアルバムの内容など、本人から引き出された言葉で深く理解できるマストな一冊。
別名「人を魅了する天才の育て方 ~藤井風の場合~」
ヘタしたらめっちゃウザがられそうなオトンの存在ですがw、子を育てる親としてとても興味深かったです。
雑誌は売り切れ。電子版はAmazonなどで購入可能!
筆者は雑誌を購入しましたが、文字がえらい小さくてボリュームもすごいので、電子版で拡大しながら読むのもありだなと思いました!
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※2022/8/26現在
▼ツアー全日程のセットリスト・レポート、衣装については、こちらからご覧ください。
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